2016年7月12日火曜日

イルカ漁を批判的に描いた映画「ザ・コーヴ」が公開され、血に染まる太地町の海を撮影した映像で世界の人々はイルカ漁=悪と単純化された。この映画は、そういう世界世論への挑戦だ。

朝会という朝8:00から始まる勉強会がある。そこで登場し出会ったのが佐々木芽生(ささき・めぐみ)監督。彼女は、米国ナショナルギャラリーに数多くのアート作品を寄付した老夫婦を追ったドキュメンタリー映画「ハーブ&ドロシー」で、ハンプトン国際映画祭最優秀ドキュメンタリー作品賞など数々の賞を受賞した方だ。

その佐々木監督が次のテーマに選んだのが、なぜか?捕鯨問題だった。NHKニューヨーク総局で「おはよう日本」キャスターを務めていた佐々木監督がなぜ?ということも興味深かった。ローカルの視点とグローバルの視点の問題としてとらえれば、ずいぶん普遍的なテーマだということがわかる。

日本の捕鯨については、これまでも世界的に問題視されてきた。この映画では、捕鯨賛成派、反対派、両方の声に耳を傾け、歴史を遡って、食文化や伝統、そして人間と生き物の共存、異文化の衝突という視点から考えている。

クジラとイルカ問題における日本の視点を含めて描いた初めての長編ドキュメンリークジラやイルカを捕らえること、その捕らえ方、食することにとどまらず、とうとう水族館のイルカの入手方法にまで影響が及ぶほどの批判を受けている。

日本人はいま、この問題に真正面から向き合う時期に来ているのではないだろうか。言われっぱなしではいけないだろう。この問題に真正面から向き合い、ドキュメンタリー作品を制作中の日本人女性監督がいる。















和歌山県南部の太地町のイルカ漁を批判的に描いたドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(ルイ・シホヨス監督)が2009年に公開されると、血に染まる太地町の海を撮影した映像が世界中の人の目に触れ、衝撃が広がった。













映像の力でイルカ漁を世界に知らしめたことが高く評価され、第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞、サンダンス映画祭観客賞など数々の賞を受賞した。一方、立ち入り禁止区域から漁を隠し撮りで撮影したシーンもあり、その撮影・制作手法には疑問の声も上がった。

400年もの間、代々続いてきた町民伝統の生業が、いつの頃からか、世界中の非難の的となり、国同士を巻き込んでの国際問題に発展した。海外から抗議に来て、世界へ発信するために町民を撮影する人らが訪れるようになり、町民の静かな暮らしは一変した。













「事実よりも反捕鯨の意見を基盤にストーリーを組み立て、地元の人の思いが無視されている」。佐々木監督はザ・コーヴを見て、違和感と抑えきれないもどかしさを抱き、5年前から太地町やIWCの総会を取材・撮影し始めた。
https://a-port.asahi.com/projects/whalemovie
http://www.huffingtonpost.jp/




 

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