2015年6月15日月曜日

哲学者の國分功一郎さんがGQ編集長・鈴木正文さんの「デモクラティック・ラグジュアリー宣言」いわば「民主的な贅沢」を考察する。


































GQが打ち出した新コンセプト「デモクラティック・ラグジュアリー」は、いわば「民主的な贅沢」である。松岡正剛さんの文章に「恋愛と贅沢と資本主義 ヴェルナー・ゾンバルト」から”「恋愛と贅沢」こそが「資本主義の歯車」となったのである。少なくともゾンバルトはそう考えた。しかも1910年代のことである。先見的喝破といってよい。”と語っている。

いま多様な価値観の発展によって、ラグジュアリーなモノ・コトは必ずしも高価ではなくなり、デモス=民衆に開かれ、誰もが享受できるようになってきた。













國分:歴史的に見ると、僕の関心のある領域では、デザインの創始者19世紀イギリスのウィリアム・モリスが考えていたことって、まさしくデモクラティック・ラグジュアリーだと思うんです。それまでは特権階級に芸術や身の回りを豊かにするような嗜好品が独占されていた。それを民衆の=デモスの生活の中に導入していこうとして、彼はアーツ・アンド・クラフツ運動を始めたんです。























國分功一郎『暇と退屈の倫理学』(2011年、朝日出版社)で、贅沢の重要性を主張しましたが、それはもちろん金持ち趣味で書いたのではありません。むしろ贅沢によって社会が変わっていくという社会変革のビジョンこそ最も主張したかった点です。つまり、買い手はいいものが味わえるようになろう、そしていいものが売れる社会に変えていこうということです。
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http://gqjapan.jp/


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