2012年3月14日水曜日

次世代に世界を席巻する情報プラットフォームは、僕たちの欲望や嫌悪感そのものを一瞬で世界中に公開するツールに違いない。「自己嫌悪と自己顕示欲」は紙一重だ。

「週刊アスキー」に掲載されている岡田斗司夫さんの連載が興味深い。Facebookが実名制ネットを普及させ、人間が隠していたすべてを自ら開示する方向性にどんどん向かっている。ネットだけでなく、ファッションもだ。Tシャツも「下着」だったのに、今やキャミですら外出着として認められる。ネットの実名制の次は「欲望や優越感、劣等感」を露出するのが一般的になるはずと。「自己嫌悪と自己顕示欲」は紙一重と言う時代になるのだろう。

(岡田斗司夫さんの記事を再編集した。)
ファッションの世界では「時代が進むにつれて、下着が上着化する」というのが定説だ。僕たちが当たり前だと思っているTシャツ姿。あれ昔は人前に出られない下着だった。ジェームス・ディーンが『理由なき反抗』で真っ白なTシャツでスクリーンに現れると、大人は批判した。しかし数年後、Tシャツはファッションとして、人前で来ても恥ずかしくない服になった。















現在では、Tシャツよりもさらに下着感の強いタンクトップやキャミソールで外出するのも当たり前だ。ネットの世界でも同様に、時代が進むにつれて「情報の下着」が上着化する。それまで「隠すべき」であった個人情報や自分の写真も、新しい世代はどんどん公開する。それは旧世代から見たら露出狂のようだ。「見せられないはず」の情報をフェースブックやグーグル+などでどんどん公開する若者たち。「自分をどれぐらい公開するか」という境界線が、時代が進むにつれてどんどん露出化している。
ずいぶん前にご本人から頂いた希少本下の宇宙服を着た少年はダイエット前の岡田さん
































思ったこと感じたことを推敲しないで、すぐにツイートする僕たちが「他人に見せられない」と思うのは?それはおそらく「欲望と嫌悪感」と「優越感と劣等感」だ。次世代に世界を席巻する情報プラットフォームは、僕たちの欲望や嫌悪感そのものを一瞬で世界中に公開するツールに違いない。嫉妬やコンプレックスを一瞬で共有できる仕組み。

気前よく個人の著作物を無料で公開している岡田斗司夫さんの記事を再編集した。岡田さん久しぶりです。スマートになった岡田さんを見ると他人を見るようで眩しいです。
記事ソースは「ダイエット本のヒットで“まぁ、金ならあるし”」
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/024/24458/makanenara2.pdf

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